ギニアで流行のエボラ出血熱!日本への感染は? [最近の気になる話題]
西アフリカのギニアで発生した「エボラ出血熱」は、感染が疑われる患者数が
111人にまで増え、少なくとも70人の方が亡くなっているようですね。
このエボラ出血熱とは、1976年にアフリカ・スーダンとザイール(現コンゴ
民主共和国)で初めて感染が報告されたウイルス性の感染症ですが、
確実な治療法が確立されておらず、感染後の致死率も50~90%と極めて高い
という非常に恐ろしいものです。
防護服でのMSF(国境なき医師団)保健スタッフは、隔離病棟のために周囲を
防護柵で囲う。
http://www.cdc.gov/vhf/ebola/images/isolation-ward.jpg
今のところ、感染の報告はアフリカのみですが、その感染源も完全には
特定されていないようです。
ただし、病気を発症した野生動物が最初の感染源とする説が有力で、
ヒトへの流行以前に、近隣地域でゴリラなどの類人猿が死亡するケースも
報告されています。
コロンビア大学メイルマン公衆衛生大学院、ジョン・スノウ冠教授(疫学)の
イアン・リプキン(Ian Lipkin)氏は次のように語っています。
「コウモリや霊長類をタンパク源として食用処理する過程で、ウイルスに感染
している動物の血液に触れることにより、ヒトに伝染した可能性が高い。
また、基本的に空気感染しないウイルスなので、ヒトからヒトへの伝染は
それほどない。ただ、地域によっては、葬儀の準備で遺体を手で洗う風習があり、
このような行為を通じて患者の体液に非常に接触し、感染する可能性がある。
よって、遺体を洗う行為に歯止めがかかれば、流行のコントロールは比較的容易だ。」
とはいえ、エボラ出血熱が「海を越えない」とは言い切れませんよね?
ちなみに、外務省によると2012年10月現在のギニアの在留日本人数は30人、
また日本に滞在しているギニア人は2012年で314人とのこと。
日本旅行業協会の「数字が語る旅行業2013」に載っている「日本人の目的地別海外旅行渡航先」によると、ギニアは2007年に64人でした。2008年以降の統計は記載されていないようですが、日本との間で大勢の人の往来が頻繁にある国ではなさそうです。
でも、油断は禁物です。
実際にカナダでは、西アフリカからの帰国した男性がエボラ出血熱を発症した
疑いで入院しましたし。(検査の結果、この男性は「エボラウイルスの感染なし」
と判断されましたが)
報道では当初、「深刻な状況」と伝えられたこともあり、ちょっとした「エボラ
パニック」の様相でした。
個人的には感染と同じくらい、このパニック的な現象も怖いと思っています。
関西福祉大学の勝田吉彰教授も、「国名が2つも3つも登場して、しかも
『大流行』などと取り上げられると、それだけで相当大変な事態になって
いるように受け取ります。正しい情報がうまく伝わらず、パニックに陥ること
のほうが危険ですから、できる限り情報を素早く発信していくことが大事
なのです」と語っています。
何事もむやみに騒いだりせず、冷静に行動したいものですね。
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このエボラ出血熱とは、1976年にアフリカ・スーダンとザイール(現コンゴ
民主共和国)で初めて感染が報告されたウイルス性の感染症ですが、
確実な治療法が確立されておらず、感染後の致死率も50~90%と極めて高い
という非常に恐ろしいものです。
防護服でのMSF(国境なき医師団)保健スタッフは、隔離病棟のために周囲を
防護柵で囲う。
http://www.cdc.gov/vhf/ebola/images/isolation-ward.jpg
今のところ、感染の報告はアフリカのみですが、その感染源も完全には
特定されていないようです。
ただし、病気を発症した野生動物が最初の感染源とする説が有力で、
ヒトへの流行以前に、近隣地域でゴリラなどの類人猿が死亡するケースも
報告されています。
コロンビア大学メイルマン公衆衛生大学院、ジョン・スノウ冠教授(疫学)の
イアン・リプキン(Ian Lipkin)氏は次のように語っています。
「コウモリや霊長類をタンパク源として食用処理する過程で、ウイルスに感染
している動物の血液に触れることにより、ヒトに伝染した可能性が高い。
また、基本的に空気感染しないウイルスなので、ヒトからヒトへの伝染は
それほどない。ただ、地域によっては、葬儀の準備で遺体を手で洗う風習があり、
このような行為を通じて患者の体液に非常に接触し、感染する可能性がある。
よって、遺体を洗う行為に歯止めがかかれば、流行のコントロールは比較的容易だ。」
とはいえ、エボラ出血熱が「海を越えない」とは言い切れませんよね?
ちなみに、外務省によると2012年10月現在のギニアの在留日本人数は30人、
また日本に滞在しているギニア人は2012年で314人とのこと。
日本旅行業協会の「数字が語る旅行業2013」に載っている「日本人の目的地別海外旅行渡航先」によると、ギニアは2007年に64人でした。2008年以降の統計は記載されていないようですが、日本との間で大勢の人の往来が頻繁にある国ではなさそうです。
でも、油断は禁物です。
実際にカナダでは、西アフリカからの帰国した男性がエボラ出血熱を発症した
疑いで入院しましたし。(検査の結果、この男性は「エボラウイルスの感染なし」
と判断されましたが)
報道では当初、「深刻な状況」と伝えられたこともあり、ちょっとした「エボラ
パニック」の様相でした。
個人的には感染と同じくらい、このパニック的な現象も怖いと思っています。
関西福祉大学の勝田吉彰教授も、「国名が2つも3つも登場して、しかも
『大流行』などと取り上げられると、それだけで相当大変な事態になって
いるように受け取ります。正しい情報がうまく伝わらず、パニックに陥ること
のほうが危険ですから、できる限り情報を素早く発信していくことが大事
なのです」と語っています。
何事もむやみに騒いだりせず、冷静に行動したいものですね。
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タグ:エボラ出血熱 日本
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